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2012年1月8日日曜日

バックロードホーンの周波数特性改善検討(1)

3 Wayシステム周波数特性の100-200Hzあたりの山が気になります。 

これは何によって起きているのでしょうか。

バックロードホーンの最初の音道の折り返し点に、吸収材を1枚入れることが、長岡先生の設計で指定されていましたが、挿入しないでスタートしていました。

これが原因かと、吸音材を入れてみることとします。

まず、現在の周波数特性を測ります。

測定系は、例によってBehringer ECM-8000とMy Speaker V.124です。 マイクの高さは私の耳の高さとし、距離は50cmです。




初期状態の周波数特性(図ー1)は以上のとおりです。


次に、バックロードホーンの側板を開けて、吸音材を施します。  吸音材は東急ハンズで求めた、30cm×30cm×2cmを半分に切って貼り付けます。  

写真で白っぽく見えるのが、追加された吸音材です。


側板は片側のみ、こういう調整のために未だ接着はせずに、木螺子6本で固定していますが、堅牢でこの為に何か共振を生んでいるとは思えません。

吸音材を施した後の周波数特性(図ー2)は以下のとおりです。


相違点は、100Hz以上ではなく、100Hz以下に現れました。 吸音材挿入前は60Hzから100Hz間に山谷はあるにせよレベルはそれなりにあったのが、吸音材挿入後はレベルが落ちています。 

ただし聴感状は少しボンつくかなと思っていたのが引き締まったように感じるので感覚は良くわからないですね〜


次にバックロード部分がどのように影響しているかを調べるために、開口部に毛布を詰めて見ます。


毛布は固体ではないので、スピーカーの動作への抵抗値が変化はあまりしないでしょうが、開口からは音圧はほとんど出てこないだろうと推定出来ます。  この時の周波数特性(図ー3)は、

これを見ると、開口部をふさいだ事による変化は100-200Hz間ではなく、やはり50-100Hz間に出ていることがわかりました。  70Hzあたりに大きなディップが発生し、その1次高調波140Hzでもディップが見えます。

この定在波は毛布を詰めた場所からスピーカーユニットまでで起きているかと推定を立てると、

f = 340÷(2.11×2)=81Hz

であり、多分正しそうです。



以上の実験から今後どうするかです。

① 図ー2を見る限り、吸音が強すぎるので、材質は色々検討してみることとします。  

② 吸音材を施す場所の変更も必要です。

吸音材を施した部分の平均間隔(ボックスの天版と反対側の折り返し版)は0.632mなので、発生する定在波は0.632mを半波長とする音波です。

即ち、
f = 340÷(0.632×2) = 269Hz

従って100-200Hzの山はこれが原因かと思っていたのですが、違いました。  従ってもし山の原因が定在波ならば、異なるインターバルで定在波が起きているのでしょう。

そうならそれがどこかも、実験で確かめましょう。



皆さんに何かアドバイスあるいはご意見があればコメントお願いします。

周波数発生器で100-200Hzを出してどこかに共振があるかも調べるべきでしょうかね。




1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
僕もよく自作スピーカーを作るのですが、周波数特性は測定する位置で大きく変わります。
部屋の定常波の影響もありますし、トゥイーターの軸上ではなく、バックロードのユニット軸上で測ってみるとかすると違った解決法が見えてくるかもしれません。