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2017年1月24日火曜日

マルチチャンネルアンプの設計(3)

昨日、本日と毎日半日程度をアンプの構想にかけられているので、かなり進展したような

気がします。  

スピーカーの時もそうでしたが、こういう構想、設計時が、もっとも楽しい時期ですね。





イ)アンプ設計と基板について

昨日は、

基板どうしようか?  プリント基板を自分でエッチングしたことないし と思っていたが、

調べてみると、LM3886のキットが幾つか販売されていました。

① http://it-densi.ocnk.net/product/113

② http://it-densi.ocnk.net/product/76

③ http://www.aitendo.com/product/4696





①、②はLM38862台と、前段にバッファーアンプ、(及び電源が)ついたキットで少々

高めで、③は回路の定数はほぼ石のデータシートのシンプルで単価が千円ですが、

回路的には、常時0.2Ωを何故かSPに直列で入れている?

①、②のように、SP側で短絡した時のみ抵抗が入るようにすべきだと思うので変更が

必要だろうが、③を6台使って改造する事で、3CHマルチの設計を進めてみます。

Vcc±端子に入っている、Cはオーディオ用に変更するなどはトライするつもり。



ロ)放熱設計と放熱器の選定について

LM3886のデータシートによると、最大消費電力Pdmaxと、IC駆動電圧Vcc、スピーカー

インピーダンスRL、及びICの熱抵抗θja=1(データシートより)、Case of heat sinkθjc=0.2、

放熱器の必要な放熱抵抗θcs、θsa、IC内許容最大温度Tjmax、IC周辺温度Tamb

には以下の関係あり。


Pdmax =  Vcc✕Vcc/(2✕π✕π✕RL) = 3.65 watt (ただしVcc=24V)

θja = θjc + θcs + sθsa

計算結果は、θsa = 34.2となりますので、これより十分に小さな放熱器を選ぶ事と

します。


ヒートシンクの指定は、TIのデータシートには無いが、TO-220用の放熱器をネットで

調べると、以下の製品がθsa = 13.5℃/Wで324円/2個だそうでこれでいいですね。
商品画像1


ハ)3CCHマルチアンプの配置(除く電源)

イ)の基板とロ)の放熱板を組み合わせて、これを6枚配置することになります。

ケースの前面には、3チャンネルのアンプのボリュームが別々に3個、

背面には、入出力用の端子が必要で、これ以外に電源部からの電源供給ジャック

が取り付けられて、ある程度の余裕を持たせる配置は、以下の通りです。




各基板の間と、ケースの間を20mmとればいいかなという感じで、後は

基板に発信止めとか何かつける事と、手持ちの25mm長基板足を使う

事前提で、高さも求めます。

結果、内寸法はW✕D✕Hが260✕190×60(mm) 以上となるので

タカチなどのケースから選別することとします。




ニ)電源部の設計


LM3886の1台について、24V(DC)駆動時、何Aを見込むべきかは、

データシートには載っていません。

一つの参考事項は、イ)項の②は電源つきですが、30V(AC)、4.6Aと

なっており、これを参考に15Aあれば十分としました。

マルチアンプなので、各アンプの出力は、全周波数帯域ではなくそれぞれ

の受け持つ帯域なので、余裕は出来ようと思います。

SiCSBDはロームのオーディオ用(400V20A)がありますが、選別が適当か

あるいは、放熱設計どうすれば良いか、ロームに現在問い合わせ中。

コンデンサーはやはり耐圧十分にするために50Vクラスとしようかと。

50V、10000μFで、610円@(基板用)なので、とりあえず±それぞれ5万μF

使ってみようかと。  ただし筐体のサイズはその一桁上を収容できるように

しておこうと思います。


なにしろ、多くの方がコンデンサーを極端に増やして、その効果があると

レポートされているので。。。

配置設計はこれからです。

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1月30日追記:

LM3886のデータシートに、電源電圧・電流と出力パワーの設計方法が詳細に

記載されていたので、設計を以下のようにします。


Vopeak = √(2Rl✕Po)

Iopeak = √((2Po)/Rl)


最大負荷時電源電圧より無負荷時が15%高く、ACライン変動を10%見込みまた

LM3886のドロップアウト電圧を、負荷電圧あたりで表から2.3Vと求めて必要電源

電圧を求める。



まず、私のホーンは中低音がインピーダンス16Ω、中高音、高音いずれも8Ω

なので、

①中低音ホーン:

16Ω負荷で/12Wを得る場合の必要電源は

Vopeak = √(2✕12✕16) = 19.6 V

Iopeak = √((2✕12)/16) =  1.22  A


必要電源電圧 = (Vopeak + 2.8)✕(1 + 0.15)✕1.1 = 28.3 V

②中高音・高音ホーン:

8Ω負荷で/1.2Wを得る場合の必要電源は

Vopeak = √(2✕1.2✕8) = 4.4 V

Iopeak = √((2✕1.2)/8) = 1.73 A

ただし、LM3886は20V以上での給電が要求されているので、


28V(DC)で要求される電流値は、

I =  1.22✕2 + 1.73✕4 = 9.36 A

従って、15 A あれば十分となります。

なお 28 Vを得るには、トランスの 20V端子より

V = 20 ✕ √2 - 0.6✕ 2 =  27.1 V  なので切り上げ良しとします。


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