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2013年9月8日日曜日

リスニング特性の改善(13) 2種類の吸音パネルの再測定

前回の特性測定を、岩瀬先生の論文と比較してみると方法が異なることに気付いた。

何と何を比較するかが異なっており、岩瀬先生は論文中、16頁目の「音響管を利用した吸音実験」では、副題が「2マイクロフォン法吸音率計測法の実験系統図」となっていてる。


吸音パネルのごく近傍で測定したものと、一定の間隔をとって、吸音パネルの効果がない状況の場合の2例を比較している。

そこで、同様の測定を再度してみた。  ただし音響管の環境作りが大変なので、通常のオーディオ試聴環境で実施した。

ベリンガーのコンデンサーマイクをパネルから離隔2cmでの測定と、30cmでの測定を行い、これを二重に重ねてみた。

いずれも、グラフ中赤色はマイク位置がパネル表面から2cmで、パネルの効果を最大限に拾った測定結果で、青色は離隔30cmでパネルの効果が拾えていない位置と言えます。

1)岩瀬式パネルの測定結果は以下のとおりです。

岩瀬式パネルは、121の多孔に4mm径で20mm長のPVCパイプを取り付けて、設計では115hzに吸音目標を定めた吸音パネルのつもりですが、何故かその周辺の周波数で、赤色のグラフが青色のグラフを大幅に下回った部分が見当たらない。 
中音域は、期待していない一方で、赤青ともに大きな変化はなさそうです。
 

2)次にかないまる式パネルの測定結果は以下のとおりです。


 
かないまる式では、ご本人が定在波のたつような周波数での効果を言われていないと思っていたので、あまり期待していなかったが、50hzあたりに鋭いピークが現れたほかでは青色よりは、低周波から中音域(数khz)まで、全体に丸くなっているようで使用すると効果が出るのではないかと思えます。
 
岩瀬式パネルの設計が間違っているのかもしれないが、大学に質問をしても限界があるので、しばらくかないまる式を検討してみようかと思っています。
 
 

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