ホーンスピーカーの本や論文を調べていましたが、日本語ではなかなかみつからなかった。
転機はHornrespというソフトを調べようと、英語で検索をgoogleでかけてゆくうちに、Horn loudspeaker designで、この論文にぶつかりました。
http://p10hifi.net/planet10/TLS/downloads/Dinsdale-Horns-3parts.pdf
著者は、J.Dinsdade.M.A.,M.Sc.でこの論文はReprintted from Wireless World, May 1974となっています。 検索のトップに出てくるという事は、古い論文だが一番世界的に有名で通用するものなのでしょう。
論文は3部作で、17頁なので、英語を苦にしない方は原文をお読みください。
多分米英人の英語ではなく、難しい単語がないので、英語をこの20年近く使っていない私でも、比較的読みやすいかと思われます。
私の知りたい中低音ホーンの設計は、2部目と3部目の一部にありそうと、そこだけを新幹線・飛行機の中で辞書なしで読んで走り書きを作ったので、誤訳、理解できなかったところも相当あります。
面白いと思ったところは以下の通りです。
1)Olson H.F.は、1957年に、エクスポーネンシャルホーンのマウスの面積はfc(cut off)の波長の4倍以上でないことを示した。・・・ Pm>4λc
なお6db以内で良ければ、マウスの面積はλc-sq/4πで良いと。
これを下回るとAcousticcal RとLの非直線性が増加する。
(ホーンから自由空間への伝達インピーダンスが非直線となって歪むという事を言っているのでしょうか)
ただしこれはホーンが自由空間に浮いている(free space 4π空間)場合で、床の上の場合(Center of floor 2π空間)、床があり壁の前(against wall π空間)、部屋の角(Corner π/2空間)では、minimumマウス面積はどんどん小さくて済む。
例として、fc=56hz(波長6.1m)の場合、4π空間では32 sq-ft必要だが、π空間では8 sq-ft、π/2空間では4 sq-ftですむ。
2)ホーンは折り曲げやすい形状は、矩形であるが、長辺と短辺の比は4:3以内が好ましい。
3)Rayleighはチューブの断面を保ちながら曲げることは、波長が曲げ直径に比して大きければ、
影響を与えないことを示したが、断面のバラツキが基本波の1.7倍以内でないといけないとした。
(ちょっと怪しげな訳です)
4)Wilsonは1927年に折り曲げホーンについて3つのprincipleを示した。
①ホーンの直径は、伝達する最低波長の0.6倍以下(以上の誤りか?)である事
②波面(wavefront)は全長を通じてtwistさせないこと
③波面はベンドがあるとaccelerateされる。 判るような判らないような・・・
5)Bass hornの設計を2π、π、π/2空間の3種類実行して、表ー1~3に示す。
(Corner hornの表ー3を以下に示すと;)
fc(hz) Area(sq-ft) Dia.(ft) Sqsize
50 5.03 2.53 2.24
70 2.57 1.80 1.60
100 1.26 1.27 1.12
表は全部で10種類記載されており、まずマウスの面を決めてから、スロートの設計(スピーカー対比)を決めて、ホーンの長さを設計しています。
1974年といえば、電卓が出始めてシャープの電卓を給料の1/6位出して買った時代。
私が1971年卒論で使用した計算機はNECで2204だったな。http://museum.ipsj.or.jp/guide/pdf/magazine/IPSJ-MGN170913.pdf
フォートランでソフトを組むが、1行1行がカード1枚1枚。
間違って落としたら順番が判らなくなる。
そういう時代ですから、今のようにPC上でエクセルを使えば、あっという間にホーンの設計ができる時代ではなかった。
こういう表があるのは貴重な情報だったのでしょう。
でも私にとって重要なのは、マウスの大きさの情報です!
以下は、Design 第3部より
6)ここではDesign of a "mini-horn"が大きなテーマになっており、最終的にこの3部では、
①バックロード型のmini-horn(視聴室の制限で高さ1.2m、幅0.5m程度でしょうからと・・・私の部屋にピッタリだが)
②non-compromise horn(大型視聴室かミニホール用のなんの妥協もしない設計と)
を設計する過程が説明されている。
この2種類の設計はどちらも形状として大いに参考になりそうです。
最初の図が①のmini-hornです。
コーナにおけるような形状ですが、ホーン長は短く、これよりは長いホーンにしたい。
しかしこういう形状は今まで考えていなかったので新鮮ですね。
これをバックロードでなくフロントロードでやろうか。ただし片方のコーナーは収納部があって、側面から少し離れるのよね。
次の図が②のnon-compromise hornです。
こちらの方が何か男らしいというか、でも大きさは相当です。
こういう折り曲げ方で corner horn的なもができないかね。
こういうことを考えているときが楽しいんです。
でも今日大阪からの帰りに、横浜で初めて移転後の東京ハンズによってみたが、勿論木工はあっても加工はできなくなっていました。
店員さんから「町田か大きな加工はやはり渋谷か新宿ですと」言われました。
どこか、横浜でボックスの加工をしてくれる所あれば教えてください。
前回の2インチウッドホーンは旧東急ハンズの木工に10回以上通って、ここを少し削ってほしいみたいな、無理難題を、いくつもお願いして作ったのでね。
渋谷、新宿は大変だ。
転機はHornrespというソフトを調べようと、英語で検索をgoogleでかけてゆくうちに、Horn loudspeaker designで、この論文にぶつかりました。
http://p10hifi.net/planet10/TLS/downloads/Dinsdale-Horns-3parts.pdf
著者は、J.Dinsdade.M.A.,M.Sc.でこの論文はReprintted from Wireless World, May 1974となっています。 検索のトップに出てくるという事は、古い論文だが一番世界的に有名で通用するものなのでしょう。
論文は3部作で、17頁なので、英語を苦にしない方は原文をお読みください。
多分米英人の英語ではなく、難しい単語がないので、英語をこの20年近く使っていない私でも、比較的読みやすいかと思われます。
私の知りたい中低音ホーンの設計は、2部目と3部目の一部にありそうと、そこだけを新幹線・飛行機の中で辞書なしで読んで走り書きを作ったので、誤訳、理解できなかったところも相当あります。
面白いと思ったところは以下の通りです。
1)Olson H.F.は、1957年に、エクスポーネンシャルホーンのマウスの面積はfc(cut off)の波長の4倍以上でないことを示した。・・・ Pm>4λc
なお6db以内で良ければ、マウスの面積はλc-sq/4πで良いと。
これを下回るとAcousticcal RとLの非直線性が増加する。
(ホーンから自由空間への伝達インピーダンスが非直線となって歪むという事を言っているのでしょうか)
ただしこれはホーンが自由空間に浮いている(free space 4π空間)場合で、床の上の場合(Center of floor 2π空間)、床があり壁の前(against wall π空間)、部屋の角(Corner π/2空間)では、minimumマウス面積はどんどん小さくて済む。
例として、fc=56hz(波長6.1m)の場合、4π空間では32 sq-ft必要だが、π空間では8 sq-ft、π/2空間では4 sq-ftですむ。
2)ホーンは折り曲げやすい形状は、矩形であるが、長辺と短辺の比は4:3以内が好ましい。
3)Rayleighはチューブの断面を保ちながら曲げることは、波長が曲げ直径に比して大きければ、
影響を与えないことを示したが、断面のバラツキが基本波の1.7倍以内でないといけないとした。
(ちょっと怪しげな訳です)
4)Wilsonは1927年に折り曲げホーンについて3つのprincipleを示した。
①ホーンの直径は、伝達する最低波長の0.6倍以下(以上の誤りか?)である事
②波面(wavefront)は全長を通じてtwistさせないこと
③波面はベンドがあるとaccelerateされる。 判るような判らないような・・・
5)Bass hornの設計を2π、π、π/2空間の3種類実行して、表ー1~3に示す。
(Corner hornの表ー3を以下に示すと;)
fc(hz) Area(sq-ft) Dia.(ft) Sqsize
50 5.03 2.53 2.24
70 2.57 1.80 1.60
100 1.26 1.27 1.12
表は全部で10種類記載されており、まずマウスの面を決めてから、スロートの設計(スピーカー対比)を決めて、ホーンの長さを設計しています。
1974年といえば、電卓が出始めてシャープの電卓を給料の1/6位出して買った時代。
私が1971年卒論で使用した計算機はNECで2204だったな。http://museum.ipsj.or.jp/guide/pdf/magazine/IPSJ-MGN170913.pdf
フォートランでソフトを組むが、1行1行がカード1枚1枚。
間違って落としたら順番が判らなくなる。
そういう時代ですから、今のようにPC上でエクセルを使えば、あっという間にホーンの設計ができる時代ではなかった。
こういう表があるのは貴重な情報だったのでしょう。
でも私にとって重要なのは、マウスの大きさの情報です!
以下は、Design 第3部より
6)ここではDesign of a "mini-horn"が大きなテーマになっており、最終的にこの3部では、
①バックロード型のmini-horn(視聴室の制限で高さ1.2m、幅0.5m程度でしょうからと・・・私の部屋にピッタリだが)
②non-compromise horn(大型視聴室かミニホール用のなんの妥協もしない設計と)
を設計する過程が説明されている。
この2種類の設計はどちらも形状として大いに参考になりそうです。
最初の図が①のmini-hornです。
コーナにおけるような形状ですが、ホーン長は短く、これよりは長いホーンにしたい。
しかしこういう形状は今まで考えていなかったので新鮮ですね。
これをバックロードでなくフロントロードでやろうか。ただし片方のコーナーは収納部があって、側面から少し離れるのよね。
次の図が②のnon-compromise hornです。
こちらの方が何か男らしいというか、でも大きさは相当です。
こういう折り曲げ方で corner horn的なもができないかね。
こういうことを考えているときが楽しいんです。
でも今日大阪からの帰りに、横浜で初めて移転後の東京ハンズによってみたが、勿論木工はあっても加工はできなくなっていました。
店員さんから「町田か大きな加工はやはり渋谷か新宿ですと」言われました。
どこか、横浜でボックスの加工をしてくれる所あれば教えてください。
前回の2インチウッドホーンは旧東急ハンズの木工に10回以上通って、ここを少し削ってほしいみたいな、無理難題を、いくつもお願いして作ったのでね。
渋谷、新宿は大変だ。
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